そもそも木造住宅とは?
木造住宅とは、その名の通り家の主要な部分である柱や壁に木材を使用した住宅です。
古くから日本で採用されてきた建築方法です。他の工法より湿気に強く、季節によって湿度が変化する日本に合った建築法として今でも主要な建築工法の一つです。
さらに、間取りなど設計の自由度が高いにも関わらず、予算も安価なため人気があります。
木造住宅の構造は4種類
国土交通省の発表によると2020年度の新設住宅着工戸数のうち90%が木造住宅です。
木造住宅は先でも述べたように根強い人気があります。木造住宅はなぜ日本人に愛されているのでしょうか?
ここでは、木造住宅の構造とともに魅力を解説していきます。
木造住宅の種類・木造軸組工法
・木造壁式工法
・木質ラーメン工法
・丸太組工法
の4つです。
分かりやすくそれぞれ解説していきます。
木造軸組工法とは?
日本の神社仏閣に採用されている昔ながらの工法です。そのため「在来工法」とも呼ばれています。
「柱」を立て、「梁」を水平に渡した後、「筋交い」という斜めの木材を入れて補強して建てられています。「柱」や「梁」、「筋交い」を使って空間上の点を結ぶように空間を構成する工法です。
敷地を選ばず、小さい土地や変形した土地にも建てられるため、自由度は高いです。
その分、注文を細かくこだわることが出来ます。新築物件だけでなく、リフォームなどにも適した工法です。
木造壁式工法とは?
「ツーバイフォー(2×4)」とも言われる建築手法です。
木造壁式工法は2インチ×4インチの木材パネルを釘と接着剤で組み立てていきます。
こちらは「木造軸組工法」と違い、日本由来ではなく北米から伝わった工法になります。「木造軸組工法」が点を結ぶような工法だったのに対し、こちらは「面」を意識したような工法になっています。
日本で一般家庭でも取り入れられている住宅の一つです。
木質ラーメン工法とは?
ラーメン工法とは、鉄骨建築と同じく木質構造で「柱」と「梁」の接合部を溶接など一体化させるように接合することです。
こうした構造は強力な「枠」を形成するので、ドイツ語で「Rahmen」(額縁)から「ラーメン構造」と呼ばれるようになりました。
「柱」と「梁」だけで建物を構成するため、自由な空間設計が可能になります。
特に吹き抜けなどを大胆に取りたい場合などに採用されます。
建築後の間取り変更も出来るのでテナント用の中規模建築にも適しています。
丸太組工法とは?
名称からも分かるように「ログハウス」と一般的に呼ばれています。
丸太を水平に積み重ねて壁を構成していく工法が取られています。
この時に使用される丸太は「樹皮をむいただけの丸太材」か「工場で製材された丸材・角材」に分かれます。
いずれも壁材が交差する箇所に相互の材を交互に組んで、積み重ねるときにダボやボルトで固定し、耐震性を高めていきます。
丸太を交互に積んでいくシンプルな工法でありながら、積み上げられた丸太が柱と壁の役割を担うという合理的な建て方と言えます。
一般的にリゾート地に建築されるイメージの多いログハウスですが、最近では住宅地での建築も多くなりました。最近は、丸太を積み重ねなくても、太い丸太をそのまま使用しただけの建物を「ログハウス」と呼ぶこともあるそうです。