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建てる前にチェック!耐震等級の高い住宅をたてるメリット2選

日本は地震大国と呼ばれており、世界で最も地震の多い国です。
そのため、日本に住む場合は地震対策が必須となります。

住宅の耐震性の高さを示すときに「耐震等級」という言葉が良く使われます。
この「耐震等級」という言葉をご存知でしょうか?

「そもそも耐震等級って何?」と思われた方がほとんどかと思います。
この記事ではそんな「耐震等級」についての解説をしていきます。

耐震住宅の外観

住んでいるお家は地震に弱い?地震で倒壊しやすい住宅とは

そもそも、地震に弱い住宅はどんな特徴があるのでしょうか。注意すべき家と、その理由を挙げていきます。

地震に弱くなっている住宅の特徴

  • 築年数が古い住宅
    →現在の耐震基準を満たしていない。
  • シロアリなどの害虫によって建材がボロボロになった住宅
    →柱や梁にシロアリ被害が及んだ場合は、耐久性が大きく落ちる。
  • デザインを重視しすぎた住宅
    →おしゃれな見た目と引き換えに他の部分を犠牲にしたバランスの悪い家になる可能性がある。
  • 震災などの災害で傾いた住宅
    →傾きを放置してしまうと倒壊の危険性がある。
  • 風通しが良すぎる住宅
    →窓などが多い住宅はその分、壁が少なく屋根を支える力が弱い。

いかがしょうか?当てはまるお家に住んでいる方は要注意です。
次の災害に備えて専門家や知識のある工務店に相談する必要も出てくるかもしれません。

住宅の耐震性はどれくらい?

地震に弱い住宅の特徴はお分かりいただけたと思います。
ここから本題の「耐震等級」について解説していきます。

耐震等級とは住宅建設において、地震に対する建物の強度を示す指標です。耐震等級の大きい建物ほど、地震だけでなく台風などの災害に対しても強いと言われています。

住宅の性能は「住宅品質確保促進法」と呼ばれる表示制度に沿って制定されました。地震による倒壊・崩壊しにくさを表しています。

耐震性が高くなるお家はどんなお家?

そもそも耐震性に優れた住宅とはどんな要素を兼ね備えているのでしょうか。ここで、いくつかの耐震性に影響を及ぼす要素についてご説明します。

耐震性が高くなる要素1:建物の重さ

住宅そのものや上部に位置する屋根が軽ければ、住宅の揺れは小さくなります。
住宅が重いと動きにくいと思われるかもしれませんが、実際は、軽い方が地震に強いことがあります。

住宅の重さに比例して地震のエネルギーが働くので、重いほど地震の揺れが伝わりやすいのです。単純に言えば、木造住宅が最も地震の揺れが少ないでしょう。

耐震性が高くなる要素2:耐力壁

「耐力壁」=「地震や風などの横からの力に抵抗できる壁」を意味します。
耐力壁が多いほど、地震に強い耐震性を持っています。

また、住宅の壁は面もしくは点で支えるかによって強度が異なります。
面で支える外壁の方が、横からの力に抵抗できる面積が大きくなり、揺れは小さくなると言えます。

当社クオリティホームでは、耐力壁の一つである「Rパネル」を採用しています。

耐震性が高くなる要素3:耐力壁や耐震金物の配置場所

 

耐力壁を備えていても耐震金物(地震に抵抗する力のある金具)がバランスよく配置されていないと耐震性は低いままです。

この耐震金具は建物の内部に設置され、完成した住宅では見えなくなってしまうパーツです。
目に見えないからと手を抜いてしまう工務店もありますが、地震に対し重要な役割を担っています。

こうした耐震金具や耐力壁の配置場所についてはバランスの良さが重要となりますので、耐震住宅に対して正しい知識を持っている工務店に依頼をするのが良いでしょう。

耐震性が高くなる要素4:床の耐震性能

耐震等級を高くするためには床の強さも必須です。

地震の揺れに対しては耐力壁が有効です。しかし、壁とつながる床の耐震性能が弱いと床が壊れてしまい、耐力壁の効果がなくなります。

床の耐震性能については、「床倍率」という方法で調べることが出来ます。工法や床の厚さから床の強さを計算して、耐震等級に見合っているかを確認する必要性があります。

高気密高断熱住宅の外観

耐震等級の種類について

耐震等級には3つのランクがあります。
耐震等級1~3までがあり、数字が大きいほど建物の耐震性は向上します。

免震・制震という設計方法もありますが、こちらは耐震とは違う方向の働きをつけたものです。
免震は揺れ幅の軽減、制震は地震の揺れの吸収を目的とした意味があり、耐震等級とはまた違った地震時の対処法となります。

ここからは詳しく耐震等級1~3についてのそれぞれの違いを述べていきます。

耐震等級1

「耐震等級1」は、建築基準法で決められた住宅に備える最低限の耐震性能を満たしていることを表します。

この「耐震等級1」では「震度5」までの地震に対しては住宅の損傷が無いだろうとされています。

2021年、日本では震度5以上の地震が6回も起こっています。
「耐震等級1」が証明されていない古い住宅に住んでいる方は、専門的な知識を持っている工務店や専門家に問合せた方が良いかもしれません。

耐震等級2

「耐震等級2」は、「耐震等級1」より1.25倍地震に耐震性があることを表しています

住宅だけでなく、学校・病院・警察署などの公共施設は「耐震等級2」以上であることが定められています。住宅に関していえば、「耐震等級2」は「長期優良住宅」として認定されます。

耐震等級3

「耐震等級3」は「耐震等級1」に対して1.5倍の耐震性があることを表します

最も優れた耐震性を持ち、災害などの際に救援拠点となる消防署・警察署などに採用されています。

耐震等級の高い住宅を建てるメリット

地震保険料が安くなる

耐震等級に応じて地震保険料の割引を受けることができます。

耐震等級別における地震保険料の割引率

・ 「耐震等級1」 10%割引
・ 「耐震等級2」 30%割引
・ 「耐震等級3」 50%割引

注意点として、地震保険は火災保険に付帯する保険のため、単体で加入は出来ません。また、火災保険自体には耐震等級による割引はありません。

低金利でローンを借り入れることが出来る

耐震等級の高い住宅は融資金利が安くなることがあります。
「住宅金融支援機構」で「フラット35」という、技術基準を満たすことにより金利の割引を受けることが出来ます。

金利の割引は「耐震等級2」であれば、当初5年間の金利引き下げを受けることが出来ます。

注意すべき点として「耐震等級3相当」など「相当」が付いている住宅は耐震等級3の住宅ではありません。
そのため、耐震等級3の証明書を発行できず、低金利優遇を受けることが出来ない場合があります。

耐震等級の高い住宅を建てるデメリット

費用がかかる

耐震等級の高い住宅を建てるためには、柱や壁にコストをかける必要があります。

希望通りの間取りに出来ない可能性がある

高い耐震等級を得るためには、希望通りの間取りに出来ない場合があります。
耐震等級の高い住宅程、多くの耐力壁が必要です。この場合、壁や柱の配置に制限がかかります。

ただし、壁の厚みを増やすなど工夫次第で希望の間取りを叶えることも可能です。
希望の間取りを実現し、耐震性の高いお家に住みたい方は技術のある工務店に依頼することがおすすめです。

まとめ

高気密高断熱住宅の外観

万が一地震が起こった時の住宅の損害を防ぐためにも「耐震等級」について理解が深まれば幸いです。

なおクオリティホームでは等級2以上で設計が出来る会社です。
「長期優良住宅」を建てることが出来るのはもちろん、設計のプロなのでお客様のご希望をぜひ、お聞かせください。


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