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高気密高断熱の基準とは?C値やUa値を使って解説!

マイホームを建てたい方は「夏は涼しく、冬は暖かいお家がいい」と思っていらっしゃいませんか?最近、よく聞く「高気密高断熱」の住宅だと、その願いが叶いそうです。しかし、「高気密高断熱」と言われてもどういう基準で建てられているのでしょうか?果たしてはっきりとした指標があるのでしょうか?今回は住宅性能を表す数値について解説します。

高気密高断熱のお家は数値で表すと……?

高気密高断熱」を計る数値があります。

基本的には「高気密高断熱」のお家に限らず、住宅には性能を示す3つの値があります。それが「Q値」と「C値」と「Ua値」です。

いきなり、英語や数学がついてきそうで難しそう……と思われた方もいるかもしれません。事実、この値を求める計算式は複雑です。

でも、「こういう値なんだ」という基本の意味を押さえていれば家を建てる際に問題が起きることはありません。むしろ、参考にするといい指標となってくれるでしょう。

高断熱の住宅を示す「Q値」

冬に暖かい部屋で過ごすにはQ値が大切です。Q値の「Q」は英語で「Quantity」すなわち、「熱・質量」を表します。

Q値は「どれくらい熱が逃げにくい」家なのか、を表す数値のことを指します。ちなみにQ値の名称は「熱損失係数」とも言います。

Q値は低い方がいい!

「熱損失係数」というように、Q値が高いほど「熱損失」してしまいます。

低い方が良いのです。「住宅が断熱出来ている」=「Q値の値が小さい」となります。

熱が外へ出ていきにくい住宅の証拠ですので、冷暖房がよく効き、省エネにもつながるお家になります。

Q値の低いお家に住むには?

では、Q値の低い住宅に住むには具体的にどうすれば良いのでしょうか。
Q値は家全体から逃げる熱量を計ったものです。ちなみに逃げる熱量には換気も含まれています。

そこで注目すべきなのは「断熱性能」と「空調効率」でしょう。

Q値で考慮すべきなのは、住宅の「断熱材」に良いものが使われているかどうかです。後は、換気システムに計算を加えた上で断熱の性能が良いのか悪いのか判断するのに参考にするといい数値です。

隙間から熱が逃げていく家

冬になると気になる「隙間風」。一軒家だと特に気になる問題です。
そこで出てくる数値が「C値」。C値は単純に「お家にどれくらい隙間があるのか」を示した数値です。
C値は「相当隙間面積」という名称でも呼ばれます。

隙間が多いとどうなるか?

当然ながら隙間が多いので夏になると熱気が入ってしまいます。
そして、クーラーの冷えた空気は外へ逃げてしまいます。

冬は逆に隙間から冷たい空気が侵入し、暖房のあったかい空気は外に行ってしまいます。ついには、温度差によって結露やカビの発生にもつながってしまいます。

C値が低いのは、隙間が証拠!

C値が低いほど「隙間の少ない」=「高気密」な住宅ということになります。
外に熱が逃げにくく、家の中でつけた冷暖房の効き方も良くなります。

断熱性能が高い住宅に住んでいても、隙間だらけでは意味がありません。
なので、C値は住宅性能において重要な指標です。

C値はこんなに大切!

Q値と後に出てくるUa値は、建てる前でも計算して出てきます。
しかし、このC値は、実際に建てた後で、気密測定を行わないと算出出来ません。つまり、職人さんの技術や、きっちりとした施工にかかっているのです。

ここは各業者さんの姿勢が問われます。住宅を建てる際にはC値の実績は確認しておきたい第一ポイントです。
ちなみにクオリティーホームではこの気密測定を施工途中で必ず行っています。

Ua値とは?

Ua値は「外皮平均熱貫流率」という少し難しい名称がついています。
しかし、単純に「熱量がどのくらい家の外に逃げてしまうのか」を表している値と言えます。Q値やC値と同じく小さければ小さいほど性能の高いお家になります。

Ua値も断熱性能に関わりあり!

Ua値もQ値と同じく、断熱性能に関わってくる値です。Ua値は住宅の内部から床、外壁、屋根を通過して外部へ逃げてしまう熱量を指した値です。

つまり、高いと冬は住宅の建材が外に熱を逃がしやすく、夏は逆に外気の熱を取り込んでしまいます。
低いと、冷暖房の効率が良くなり、年中、快適な住まいとなります。

Ua値とQ値

2013年から、Q値を基準としていた省エネルギー・断熱性能の指標がUa値に代わりました。

省エネルギー基準が改正されたためです。
何故かというと、小規模な住宅ほど数値が悪くなるQ値の欠点があったためです。Q値とUa値の基本的な計算式は変わりません。

ただ、Ua値は換気による熱量の損失までは考えられていません。「24時間換気システム」が義務化された背景を考えると、Q値も知っておいた方が家づくりには役立つと思います。

性能を高める日射対策とは?

ここまで住宅に関わる数値の話をしてきましたが、高気密高断熱のお家の性能を損なわないためにも日射対策をする方法が大切になってきます。
ここで、具体的に高気密高断熱の住宅の日射対策について話したいと思います。

高気密と高断熱はセット

一般的に高断熱の住宅の冬は断熱材のおかげで暖かいです。
しかし、夏は室内の熱が逃げにくいため暑いです。

そこで「気密性」が大事になってきます。
建てないと分からないといったC値に関わる部分です。
高断熱と高気密がセットで働くことで室内の温度を保つ性能が高くなるということです。

日射対策は主に夏を想定する

さらに大切な日射対策は、夏における太陽の位置です。
特に窓にあたる日差しは室内温度を上げる一番の原因になります。

最も問題となる時間帯は西日が射す頃です。つまり、住宅の窓に西日が当たる位置でないかどうかで部屋の快適性が決まります。

例としては、夏に太陽が沈む角度と土地がずれている、西日の方角に日射を遮ってくれる高い建物が建っているなどの条件をおさえるといいでしょう。

日本と海外の高気密高断熱の基準の違い

それでは、日本と海外では高気密高断熱の基準の明確な違いはあるのでしょうか。
これまで説明した数値にも関わってくる話ですので、そちらの点についても解説していきたいと思います。

日本の基準と世界の基準

建築物省エネ法が改正され、建物が省エネ基準に適合しているかどうかについて問われることになった日本ですが、まだまだ省エネ基準は高性能と言えない段階です。

たとえば小さい値が優秀なUa値ですが、欧米では0.4前後、日本の基準では0.87となっており、グローバルな視点から見ると低水準であることが分かります。

強制力はない日本の基準

欧米では数値性能の基準を守ることが義務化されています。
しかし、日本は努力義務でまだまだ、本来あるべき最低限のレベルでしか推奨されていません。現段階での日本の省エネ基準は国際的には低い基準です。

しかし、「高気密高断熱」の住宅となると品質は高くなります。なので、本来あるべき「高気密高断熱」の住宅を建てたい場合は、しっかりとした工務店や設計事務所に相談することが重要です。
ちなみにクオリティーホームでは、気密測定は施工途中で行っており、平均は「0.3」という高い数値性能となっております。

今までご紹介した「Q値」「C値」「Ua値」いずれも住宅の性能を判断する参考の目安です。もちろんこの数値は住宅会社によって異なる場合が多いです。

重要なことは「0.3」以下という数値を施工途中から測定している業者はあまり少ないという事実です。

・確実に高性能なお家に住みたい

・一生、住みたい家を建てる

・もっと住宅性能について詳しく聞きたい

 

そうご希望の方は、ぜひ、クオリティーホームにご連絡ください。
お客様、一人ひとりのニーズに合わせたお家を一緒に考えさせて頂きます。

まとめ

具体的な数字が出ていたら基準が分かって、建てる前の参考にもなります。
しっかりと数値性能を示してくれる業者に住宅性能を計算してもらいましょう。少なくともQ値とUa値は建てる前から計算で出てきます。
さらに大切なC値もこれまでの施工で開示している業者に頼みましょう。

相談や説明をきちんとしてくれる施工会社さんを選ぶことをオススメします。


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